爆走社長の天国と地獄 大分トリニータ V.S. 溝畑宏
ようやく文庫化(新書)されたので購入して、2日で読んでしまいました。
爆走社長の天国と地獄: 大分トリニータv.s.溝畑宏 (小学館新書)
地元なもんでね、実情がものすごくリアルに理解できて超絶面白かった。
一言で言うと、スポーツで地方創生なんて無理ってことかな。
やはりスポーツチームって継続的な収益には何より人気が大事だと思うんだよね。で、その人気ってのは『スポーツ』って言う、不確定要素が高いコンテンツでは予測が難しいって思うんだ。
そこをいかに夢を見せて、スポンサーに運営するお金を捻出してもらうか、、、。
その点で溝畑さんは最高の営業マンであったと思う。
本人は坂本龍馬のつもりらしいが、俺はスティーブ・ジョブズが使ってたとされる『現実歪曲フィールド』の使い手であると思う。本書で語られる営業の手腕はそれはもう見事の一言に尽きる。
ただ、残念なことに、当時(今もいるか分からないけど)のトリニータにはティム・クックがいなかったのである、、、。先述のようにただでさえ予測の難しいプロスポーツチームの経営に経理・運営のプロがいたら、、、。よもやナビスコを獲った翌年に経営の苦しさが露呈するなど、夢にも思わなかった。
ま、あとはネタバレになるので書きませんが、この本は対立構図に注目して読むと面白いと思います。
ちなみに俺は学生時代を神奈川で過ごし、丁度初のJ1昇格の時期と重なって、トリニータからはかなりの勇気をもらったと思う。また、ファッションブランドのSOPH.とSWIPE ON THE QUITE(当時)がスポンサーについてくれてて、関東に住んでてどれほど心強かったことか。
いっそのこと、SOPH.がリアルF.C.B.R.を大分で作ってくれてもいいけどなぁ。