あぱっちのぶろぐ

思いつくまま、、、、。

ルイ・ヴィトンとシュプリームのコラボは果たして成功なのか

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特にファッションジャーナリストでもないのに、なんて上から目線なタイトル。

長らく停滞気味なハイファッションの分野に、とびきり刺激的なニュースが舞い込んできた。

2017-2018秋冬にてルイ・ヴィトンがあのストリートファッション、もはやカルチャーといってもいいシュプリームとコラボするとのことである。
ルイ・ヴィトンとシュプリームといえば、2000年にシュプリーム側がLVの代表的なモノグラムをパクったデザインのアイテムをリリースして、LV側から訴えられるという過去もあったいわゆる因縁の相手。

当時はもちろん正式なコラボなはずもなく、シュプリーム側の独自のパロディであったデザインはストリート視点の茶目っ気から、ハイブランドを半分リスペクトしつつも、半分は嘲笑するような反骨精神でハイファッションには縁のないストリートの分野で広く受け入れられた気がする。

翻って今回のコラボである。
俺は実は現アーティスティックデザイナー(メンズ)のキム・ジョーンズのことをよく知らない。前任のマーク・ジェイコブスの影響が大きすぎて、彼が退任した途端、LVへの興味も薄れてきたからである。思えばアメリカ人のマークの時代にアメリカのシュプリームに訴訟をし、彼の後任のイギリス人のキムがコラボを実現するとは何たる皮肉であろうか。

振り返るとマークはアートへの傾倒が顕著であった。スティーブン・スプラウスのグラフィティでまさかのモノグラムを覆ってしまうなど、保守派のイメージの強かったLVでは当時考えもしなかった。それからまだ記憶に新しい村上隆のマルチカラー、草間弥生と名だたる芸術家の作品とハイブランドならではの職人技を駆使したファッションとを絶妙なバランスで融合してみせた。
ちょうどその頃、WOWWOWで放送された『マーク・ジェイコブスルイ・ヴィトン~モード界の革命児~』で彼はこう言っていた。

「創作の階層でアートを頂点としたらファッションは最下層で、芸術家に対してのコンプレックスがあった」と。

つまり、彼のクリエイションからはファッションでアートを超えてみせるという鬼気迫った意思を感じる事ができたのである。そのため、コラボする相手も必然的に芸術家がメインになってくる。マーク本人のコレクションでは当たり前だけどストリートを意識したアイテムばかりなので、彼がストリートファッションが嫌いって訳ではない。

 

また、俺は今回のコラボ相手、シュプリームの事はあまりよく知らない。いや、俺だってストリートに出ればあの赤地に白抜きのロゴのデザインの服やアイテムを見かけることも多々ある。そして、様々なメディアでその価格が高騰しているのは知っている。
その現象はまさに、振り返るとバブルとしか言いようのなかった裏原系のショップのムーブメントのそれを思い起させるのである。失礼ながらTシャツにポンとロゴを押しただけのアイテムが定価の数倍、数十倍で取引されるなど、ロットを少なく作って芸能人に着せまくって価格を吊り上げていた当時の裏原系の商売そっくりなのである。

 

ま、そんな知名度のクソ高いブランドなので、今回のコラボは相当な争奪戦になることは必至である。間違いなく売れる。金額的に相当な売り上げを計上するであろう。ただ、それをメゾンの成功と捉えていいのだろうか、、、、。露出してきた画像を見たけど、赤いキーポルにポンっと白色のロゴを押したアイテム。。。。いや、正直、そんなの(失礼)俺でも考えられるし。と皆さんは思わなかったであろうか?

今回のコラボからは、もはやモードやハイファッションは伝統や格式だけでは生き残っていけないのではないか、、、、。別に上下関係がある訳ではないけど、ファッションがストリートに媚びを売ってしまった。そんな気がしてならないのである。


ま、買えるなら欲しいけどね。。。。

 

 

 マーク、戻ってきて。。。